禁煙の効果で寿命は伸びるのか

タバコを持っている男性

禁煙の効果を知るには、喫煙の健康被害に関するデータの検証が有効です。
10年間の死亡率で比較した場合、たばこを吸う人は吸わない人よりも男性で1.6倍女性で1.9倍も死亡率が高い報告があります。
この報告を見ただけでも禁煙により寿命が伸びることは明らかです。

さらに詳細なデータによると、一日に吸う本数が増加すれば、それに比例して死亡率が高くなるとされます。
男女差があるものの特にがん死亡率が顕著で、男性は一日20本を超え、女性は30本を超えると高くなります。
男性の場合は本数に拘らず平均的に高い傾向を示す一方で、女性は20本未満は非喫煙者と大差がないものの30本を超えると死亡全体に対するがんの割合が一気に上昇します。
循環器の疾患による死亡率は女性に比べ男性のほうが影響を受け易く、30本を基準に死亡率がより高くなります。

またたばこを吸い始めた年齢が早いほど、がんや循環器疾患のリスクは高まります。
たばこを吸う人にとっては深刻なデータですが、禁煙はいつ始めても遅いことはありません。
肺がんのリスク軽減は禁煙して直ぐに表れませんが、心臓などの循環器疾患のリスクは男性に関しては禁煙により直ぐに効果が期待できます。
がんや循環器疾患は死亡原因の上位を占める病気であり人の寿命に直結しますから、罹患の要因を減らすことが長生きの秘訣です。

たばこには有害な化合物が含まれており、それを吸うことで直接肺や血液によって他の臓器に運ばれがんを引き起こすとされます。
したがって肺がんに限りません。
加えて喫煙は血管を収縮させる影響から高血圧さらには心臓や脳疾患の要因になったり、交感神経への作用などによって糖尿病を悪化させる場合もあります。
喫煙がさまざまな病気の要因になる科学的証明がなされており、禁煙をすることで寿命が伸びるのは、これら要因を減らすことになるため当然の帰結といえます。
一度がんに罹患した人が、喫煙をするか否かで再発率が変わるデータもあります。

禁煙で大切な人と一緒に居れる期間がどれほど伸びるか

英国の研究機関によればたばこ1本吸うと寿命が11分短くなると報告されています。
人の命はその他様々な要因によって変化するため単純ではありませんが、このデータに基づき1日20本吸うとして計算すると30日でおよそ4日強寿命が短くなります。
つまり1年では48日です。夫婦が50年連れ添った場合は6年以上一緒に居れる時間が減ってしまいます。

禁煙すれば健康被害のリスクは10年から15年で元々喫煙してなかった人と同程度まで下がるとされ、早ければ早いほど病気のリスクを回避できます。
寿命の減少に対する視点ではなく、増加の視点から見た公的研究機関のデータでは禁煙すると男性がおよそ1.8年で女性が0.6年伸びるとされます。
これらを総合して考えると、禁煙により病気のリスクを回避できる要因に加え健康な体に変化する要因が上乗せされ、数年は寿命が延びる予想が成り立ちます。
この数値は大切な人と過ごした時間の長さに比例しますので、若いうちに禁煙すればそれだけ効果を感じられるでしょう。

これらは禁煙した場合のデータですが、元々たばこを吸わない人とたばこを吸う人の寿命を比較したものがあり、男性では約8年、女性で約10年その長さが異なるとされます。
このデータに基づき禁煙して10年から15年で非喫煙者と同等の健康リスクまで戻るとすれば、年齢要因は割引くとしても、その時点で8年又は10年ほど長い寿命をもつ非喫煙者の体になるため寿命はさらに伸びます。
まとめますと、喫煙は命を減らすマイナス要因ですから、禁煙だけで寿命の減少を止められます。
禁煙状態を維持すればその期間に応じて非喫煙者と同等になり寿命を伸ばすプラス要因になります。
つまり禁煙すればマイナス要因を減少させプラス要因を増加させますから、結果として大切な人との時間がより多く手に入れられます。

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